EXHIBITIONS

描くひと 谷口ジロー展

2021.10.16 - 2022.02.27

神々の山嶺 © PAPIER

「坊っちゃん」の時代 ©︎ PAPIER

「坊っちゃん」の時代 ©︎ PAPIER

ブランカ © PAPIER

谷口ジロー © IsabelleFranciosa

 世田谷文学館は「描くひと 谷口ジロー展」を開催する。国内外で多くの読者を持つマンガ家・谷口ジロー(1947〜2017)の作品世界を、貴重な自筆原画など約300点で紹介する大規模個展。

 谷口は鳥取県出身。アシスタント生活を経て1975年に『遠い声』で第14回ビッグコミック賞佳作を受賞。代表作に、『犬を飼う』(第37回小学館漫画賞審査委員特別賞、1992)、『「坊っちゃん」の時代』(第22回日本漫画家協会賞優秀賞、1993/第2回手塚治虫文化賞マンガ大賞、1998)、『遥かな町へ』(第3回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、1999)、『父の暦』(アングレーム国際漫画フェスティバル審査員賞、2001)、『神々の山嶺』(第5回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、2001)。2011年には、フランス芸術文化勲章シュヴァリエ章を受章し、ルーヴル美術館やルイ・ヴィトンなどとの企画を手がけた。

 近年では『孤独のグルメ』(2012)、『事件屋稼業』(2013)、『歩くひと』(2020)のテレビドラマ化とともに、海外では『遥かな町へ』(ドイツ・ベルギー・フランス・ルクセンブルク2010)の映画化、『晴れゆく空』(フランス2017)のテレビドラマ化、『神々の山嶺』(フランス・ルクセンブルク2021)のアニメ化など、国内外問わず多数の映像化作品が公開されている。

 本展では、1970〜2010年代まで谷口の代表作を一堂に展示。緻密な作画と構成によって描き出され、芸術としても高い評価を受ける谷口の作品の魅力を紹介する。また会場には貴重な資料とともに、関川夏央との共作「『坊っちゃん』の時代」(1987〜96)の5部作をひも解く特設コーナーも設置される。