EXHIBITIONS

給水開始100年 ー近代川崎を切り拓いた水道ー

川崎市大山街道ふるさと館
2021.10.01 - 11.28

石井泰助肖像写真(60歳)初代川崎市長 1924(大正13)頃

川崎町水道一覧図複製 1921(大正10)

川崎町水道通水記念絵葉書 1921(大正10)

「給水開始100年 ー近代川崎を切り拓いた水道ー」が川崎市大山街道ふるさと館で開催。川崎の水道事業が今年で100周年を迎えたことを記念し、新たに発見された敷設前の鋳鉄管や、当時の文献など、市内に点在している水道関係資料のうち約50点が一堂に会する。本展主催は川崎市市民ミュージアム。

 1921(大正10)年に川崎に近代水道が完成するまで、主にニヶ領用水の水を生活用水として利用し、人々の暮らしを支えていたが、水質は決して良いとは言えなかった。また、明治末期には工場誘致が町のスローガンとして掲げられ、多くの工場が川崎の臨海部に進出したため、大量の水が必要とされた。これらの出来事がきっかけとなり、川崎町(現・川崎区北部)に待望の水道が敷設されるに至った。

 水道敷設後、水を必要としていた隣接の町村と合併し、1924(大正13)年に川崎市が誕生。その後も、周辺町村と合併を繰り返し、1939(昭和14)年には現在の市域が確定したが、こうした市域拡張にも水道は深く関わっていた。

 本展は、「水道ができる前の水利用」「近代水道をつくる」「高津と水道」の3章で構成。水道敷設時の資料や、市制施行前後からその後の都市形成を表す水道関係の資料など約50点を展示し、川崎における水道の歴史をたどる。