EXHIBITIONS

いのくまさんとマチス先生

みぞえ画廊東京店
2021.10.09 - 10.31

猪熊弦一郎 Zazen(from Zen) 1962 © The MIMOCA Foundation

1939年3月23日 はじめてニースのマチス先生アトリエを訪問した際の記念写真(右端が猪熊、中央がマチス先生、左隣りが猪熊夫人、左端が荻須高徳)

アンリ・マチス 赤い背景の裸婦 1922 みぞえ画廊蔵

 地元・香川県で親しみを込めて「いのくまさん」と呼ばれている画家の猪熊弦一郎。その画業に影響を与えたアンリ・マチスとの関わりに焦点を当てた「いのくまさんとマチス先生」展が、みぞえ画廊東京店で開催される。

 1938年、憧れのパリに渡りアトリエを構えた猪熊。アンリ・マチスに何度か会い、「お前の絵は上手すぎる」と言われたことが一生の教訓になったという。それは人によく見てもらいたいと思うあまりに「自分の絵になっていない」ということであり、画家・猪熊弦一郎の新たな出発点となった。

 2年ほどのパリ滞在期間において、猪熊の作品は次々と変化。制作活動を通じて「自分の表現とは何か」「美しさとは何か」を問い続け、その後の画家人生でも、猪熊は時代とともに作風を変えていった。

 本展はみぞえ画廊のコレクションを中心に、猪熊の画業の変遷を各時代の作品を通して紹介。1962年に猪熊がニューヨークを拠点に活動していた時の大作《Zazen(from Zen)》の日本初公開をはじめ、絵画や版画、また猪熊に宛てたマチスからの手紙や、猪熊とマチスが写った写真などの資料も展示する。

 なお本展はみぞえ画廊東京店での開催後、みぞえ画廊福岡店(2022年2月19日〜3月6日)へ巡回予定。