EXHIBITIONS

草間彌生「私のかいたことばに あなたのナミダをながしてほしい」

草間彌生 花の煩悶(もだえ)のなかいまは果てなく 天国への階段 優雅(やさし)さに胸果ててしまう 呼んでいるきっと弧空(そら)の碧さ透けて 幻覚(まぼろし)の影 抱擁(いだ)きわきあがる雲の色 芙蓉いろ食べてみて散るなみだの音 2021 © YAYOI KUSAMA

 草間彌生の個展「私のかいたことばに あなたのナミダをながしてほしい」がオオタファインアーツで開催される。本展は「わが永遠の魂」シリーズより最新作を含む絵画33点と、インスタレーション作品の《雲》を展示。

 草間彌生は2009年から継続して、「わが永遠の魂」シリーズを制作を続けてきた。194×194センチメートルの大判キャンバスに代表される同シリーズを、2018年頃からは100×100センチメートルのサイズに集中して取り組んでいる。その成果の一部は、モノクローム・ペインティングによる同シリーズにおいて実を結び、オオタファインアーツ(シンガポール・上海)での個展「草間彌生:近作」で公開され、世界中で反響を呼んだ。

 いま世界がパンデミックの波に襲われるなか、色彩の世界に再び戻った草間。キャンバスのサイズに130×130センチメートルを加えて制作を続け、「わが永遠の魂」と名づけられた作品群は、制作開始から12年の時を経て800点を超えるまでに成長している。

 本展では、草間の膨大なアートワークのなかでも、とくに3年のうちに制作された作品から33点を選りすぐった。またギャラリーの床は、《雲》の、多数の雲をかたどったステンレスの鏡面体に埋めつくされる。壁面に展示された絵画の描線が、光り輝く金属の表面において乱反射し、「わが永遠の魂」が画廊全体を満たす効果を生み出す。

 世界を救おうという強い意志を持ち、日々、キャンバスに向かう草間。「わが永遠の魂」は、本展での出展と同時期にヴィクトリア・ミロ(ロンドン)、デビッド・ツヴィルナー(ニューヨーク)でも公開し、コロナ禍においてもたゆまず制作を続けてきた作家渾身の101点を全世界に紹介する。