EXHIBITIONS

大竹彩子「宇和島⇄東京」

大竹彩子 SPELLBOUND-MASK<PINK>  2021

 絵画、写真、壁画制作など多彩に手がけるアーティスト・大竹彩子。その新作個展「宇和島⇄東京」がギャラリー・アートアンリミテッドで開催される。

 大竹は1988年愛媛県宇和島市生まれ。2016年ロンドン芸術大学セントラル・セント・マーチンズ、グラフィックデザイン科卒業。20年のパルコミュージアム(東京)、21年の心斎橋PARCOで大規模な個展を実現し、大きな反響を呼んだ。今春、清里フォトアートミュージアムの「2020年度ヤング・ポートフォリオ展」で入賞し、写真表現においても高い評価を得た。

 本展では、コロナ禍で顔を直接見ることが少ないなか、「色の持つ魔法にかかった、魅力的な顔」を描いた新作ペインティング7点とともに、大竹の出身地・宇和島と東京で撮影されたイメージからなる新作写真約15点が展示される。また、新たなZINE(写真集)『UWAJIMA⇄TOKYO』も出版する。

 「宇和島が月よりも遠くのように感じた一年だった。けれど、宇和島⇄東京の心強い距離が私を保った。幼い頃から宇和島の穏やかな空気と東京の刺激的な空気を目一杯吸い込んできた。私の原動力である”好奇心”は紛れもなく、色も匂いも音も味も速度も異なるこの二箇所の往来で形成されたと感じる。宇和島⇄東京で染み付いた記憶と一種の呪縛のように組み込まれたDNAは私の五感の核である(大竹彩子)」。