EXHIBITIONS

隈研吾展

新しい公共性をつくるためのネコの5原則

2021.06.18 - 09.26

オドゥンパザル近代美術館(トルコ) 2019 ©Erieta Attali

雲の上の図書館 / YURURIゆすはら 2018 ©Kawasumi・Kobayashi Kenji Photograph Office

高輪ゲートウェイ駅 2020 ©東日本旅客鉄道株式会社

瀧本幹也 (梼原のインスタレーションのためのプラン) 2020 ©Mikiya Takimoto

隈研吾×Takram 東京計画2020:ネコちゃん建築の5656原則 2020 ©Kengo Kuma and Associates © Takram

隈研吾 Photo © J.C. Carbonne

 建築家・隈研吾の大規模個展「隈研吾展 新しい公共性をつくるためのネコの5原則」が東京国立近代美術館に巡回する。

 TIME誌にて「2019年世界で訪れるべき最も素晴らしい場所100選」に選ばれた《V&Aダンディー》や《国立競技場》の設計に参画するなど、現代日本を代表する建築家のひとりである隈研吾。

 1964年東京オリンピック時に見た丹下健三の国立屋内総合競技場に衝撃を受け、幼少期より建築家を志した隈は、これまで、その土地の環境、文化に溶け込む建築を目指して、ヒューマンスケールのやさしく、やわらかなデザインを提案。また、コンクリートや鉄に代わる新しい素材の探求を通じて、工業化社会後の建築のあり方を追求している。

 本展では、世界各地に点在する隈作品のなかから公共性の高い68件の建築を、隈が考える5原則「孔」「粒子」「斜め」「やわらかい」「時間」に分類し、建築模型や写真やモックアップ(部分の原寸模型)などによって紹介する。

 章・作品解説はすべて隈本人によるもの。また瀧本幹也や藤井光ら第一線で活躍するアーティストによる映像作品で隈の建築を様々な観点から見る空間や、360度VR、さらに、ネコの視点から都市での生活を見直すリサーチプロジェクト《東京計画2020(ニャンニャン)ネコちゃん建築の5656(ゴロゴロ)原則》(Takramとの協働)も公開される。

 コロナ禍という難しい時代のなかで開催される本展を、新しい公共性や未来の都市のあり方について考える機会としたい。