EXHIBITIONS

コレクション展2021ー春 特集:うちのなかから

木下孝則 猫 1926

 和歌山県立近代美術館は、1963年に和歌山城内で開館した和歌山県立美術館を前身とし、日本で5番目となる国公立の近代美術館として、70年に開館。94年には建築家・黒川紀章が設計した現在の建物へと移転し、展示収蔵環境を拡充させ活動を続け、昨年には開館50周年を迎えた。

 これまでコレクション展では、和歌山ゆかりの作家の作品をはじめとして幅広い美術の表現に接することができるよう、季節ごとに展示を替え、様々な特集コーナーや展示テーマを設けながら作品紹介を続けている。

 今回は「日本近現代美術と和歌山」と題して、3ヶ月にわたる工事によって照明の新しくなった展示室で、改めて同館の代表的な所蔵品を紹介。日本最初の国立美術学校「工部美術学校」に学んだ洋画家・神中糸子(じんなか・いとこ、1860〜1943)をはじめとする県ゆかりの作家たち、それに関連する作家や作品を展示している。

 また一角には、今年3月に逝去した稗田一穗(ひえだ・かずほ、1920〜2021)の画業を偲び、小さなコーナーを設置。学生の頃の制作から近作まで、生命と自然への真摯で温かなまなざしが感じられる作品を展覧する。

 そして特集「うちのなかから」では、つくり手の日常へのまなざしに注目。ステイホームが勧められるなか、その視点に共感し、あるいは驚きながら、自身の日常を楽しむきっかけとなるような作品を紹介している。