イ・ドンギ「アトマウスの再来」

　ソウル出身のアーティスト、イ・ドンギ（李東起）の個展「アトマウスの再来 Redux Atomaus」がSho+1で開催される。

　イ・ドンギは1967年生まれ。90年にホンイク（弘益）大学で美術学士号、95年に同大学で美術修士号をそれぞれ取得。2002年の東京での初個展を皮切りに、07年に北京、08年にアムステルダムとベルリン、そして20年には米国ワシントン州カークランドにあるNYB Galleryで大規模な個展を開催した。

　代表作には「Bubbles」「Flower Garden」「Virtual Insanity」と題された作品があり、すでに存在しているものを突き詰めていくスタイルが特徴。マスメディアとポップカルチャーのあいだの流行的なテーマを中心に、フラットな色彩とグラフィカルなイメージを多用しながら、様々なテーマの両極間を自由に行き来する。その作品は、世界を構成する複雑な要素を絶妙なバランスでポップに表現している。

　ソウルでの第一世代のポップ・アーティストとして評価されており、作品はサムソン美術館 Leeumでの永久収蔵をはじめ、主に韓国国内の美術館に多数収蔵されている。

　本展のタイトルにある「アトマウス」とは、日本とアメリカの象徴的なキャラクターである鉄腕アトムとミッキーマウスが融合した、作家のオリジナルキャラクター。1994年に開催されたグループ展で初めて世に発表された。

　本展では、イ・ドンギの代表作「アトマウス」シリーズに焦点を当て、新作を含むキャンバス作品を展示する。