EXHIBITIONS

女が5人集まれば皿が割れる 여자가 다섯이 모이면 접시가 깨진다

2021.05.21 - 06.06

キービジュアル

 アーティストを中心としたコレクティブ「ひととひと」の主催による展覧会「女が5人集まれば皿が割れる 여자가 다섯이 모이면 접시가 깨진다」が開催される。

「ひととひと」は、アーティストの工藤春香、神谷絢栄、ジン・ヨウルと、リサーチャーの高橋ひかりによって2017年に発足。性犯罪の背景にある社会構造や、美術史・美術業界における国内外のジェンダー・ギャップなどについて、メンバーそれぞれの視点をもとに表現・研究を行っている。また意見交換の場をつくり、弁護⼠やアーティストを招いた公開勉強会「with meeting」や、コレクティブ内で⾏った⾮公開勉強会を通じて、性暴⼒を規定する刑法の歴史やその問題点、⼥性が直⾯してきた困難とその表象について知識を深めてきた。

 本展のタイトル「⼥が5⼈集まれば⽫が割れる(여자가 다섯이 모이면 접시가 깨진다)」は、韓国のことわざ「⼥が3⼈集まれば⽊⽫が揺れる(여자가 셋이면 나무접시가 들논다)」に由来するもの。これは、騒々しいことや不都合、不吉な出来事と⼥性が結びつけられた「姦(かしま)しい」「姦計(かんけい)」という⾔葉のように、⼥性たちを揶揄することわざのひとつだ。

 女性の様々なハンディキャップが、社会においてどのような理由・かたちで生じるのか。本展はこの問いを⼀⼈ひとりが自らの視点・経験・言葉で考察し、それぞれの興味や私的体験を作品化することで、いまもなお、⾒えないこととされているジェンダー・ギャップの社会構造や、歴史的・政治的背景を浮かび上がらせることを⽬指す。

 会期中には、これまで⾏ってきた⾮公開・公開勉強会「with meeting」の続編として、美術史・社会学の観点からジェンダーを考察するゲスト2名、吉良智⼦と梁(ヤン)・永⼭聡⼦を招いたオンライントークイベントも実施予定。ゲスト・メンバー・来場者がともにジェンダーについて思考し、意見交換できる場を設ける。