EXHIBITIONS

うちにこんなのあったら展

気になるデザイン×工芸コレクション

ルーシー・リー コーヒー・セット 1960頃 東京国立近代美術館蔵 Estate of the artist 撮影=エス・アンド・ティ フォト

富本憲吉 赤地金彩梅模様碗、皿 1930 東京国立近代美術館蔵 撮影=Gottingham

富本憲吉 色絵家形筆架 1937 東京国立近代美術館蔵 撮影=アローアートワークス

富本憲吉 白磁珈琲器 1933 東京国立近代美術館蔵

クリストファー・ドレッサー 卵立て 1878頃 東京国立近代美術館蔵 撮影=斎城卓

クリストファー・ドレッサー ガーデン・チェア 1867 東京国立近代美術館蔵 撮影=アローアートワークス

 国立工芸館の石川移転開館記念展第2弾では、「うちにこんなのあったら展 気になるデザイン×工芸コレクション」を開催する。

「もしも自分の家に、こんなものがあったら」と想像してみること。それは私たちが日常でふと目にしたものを、使ってみたいと思うきっかけのひとつになる。そしてこの想像は、つくり手が人々に向けて新しいものを生み出す時の原動力ともなり、デザイナーや工芸家たちは、自分自身の、あるいは誰かのより快適で美しく彩りのある生活を夢見て、様々な器や家具を生み出してきた。

 本展では、クリストファー・ドレッサー(1834〜1904)、富本憲吉(1886〜1963)、ルーシー・リー(1902〜1995)を中心に、国立工芸館のコレクションから厳選したデザイン・工芸作品約200点を紹介する。

 英国最初のインダストリアルデザイナーとも言われるドレッサーの作品を、同館にてまとめて展示するのは約15年ぶり。またデザインと工芸の領域を横断しつつ紹介する本展では、展示機会の多い名品だけでなく、不思議な作品や知る人ぞ知る作品も多数並ぶ。

 誰もが家のなかでの過ごし方や社会とのかかわり方を見直しつつあるいま、生活を豊かにするデザインと工芸の可能性を信じたつくり手たちの思考をたどりながら、これからの私たちの暮らしについて考えたい。