加藤愛（愛☆まどんな）「アニメティック・レイヤード」

　自身の感情を代弁するモチーフとして、「美少女」を描き続けるアーティスト・加藤愛（愛☆まどんな）の個展が、六本木ヒルズ A/D ギャラリーで開催される。

　加藤は1984年東京都生まれ。2004年に美学校で会田誠のバラバラアートクラスを卒業し、207年より「愛☆まどんな」としてライブペインティングのパフォーマンスを開始する。その活動は多岐にわたり、作品の展示のみならず、ミュージシャンとのコラボレーションやアイドルの衣装デザイン、また昨年には自身初の漫画『白亜』（株式会社STOKE）を出版するなど表現の幅を広げている。

　加藤のが制作のベースとするのは、自身の幼少期の記憶。幼い頃に惹かれた少女たちの体は、憧れか性的か、いまだ曖昧な境界線に存在しながらも、加藤のなかに鮮烈な記憶として留まり続けていると言う。　

　そんな女神のような存在でもある「美少女」を、加藤はコンプレックスとストレスに陥った少女時代に自身を応援するため描き始めた。デビューと同時にその存在を表に出してからも、「美少女」を自分の感情を代弁する究極のモチーフとして一心に描き続けている。

　本展では、新しい画法を使った新作を発表。本展開催にあって作家は、「見る角度や距離によって絵の表情が変わる面白さを、ぜひ会場で体験してみてください」とコメントを寄せている。