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EXHIBITIONS

ビデオ・スクリーニング 「コーヒー・ブレイク(1996)」 展

 現代美術センターCCA北九州は、1996年に撮影されたドキュメンタリー映像『コーヒー・ブレイク』を初公開。上映期間は、8月31日〜10月2日まで。

『コーヒー・ブレイク』は、CCA北九州の設立を記念して、1997年5月のオープン直前に東京、京都、北九州の3会場で開催されたシンポジウム「Let`s Talk About Art」と、シンポジウムに参加したCCAのインターナショナル・コミッティーであるアーティストやキューレーターへのインタビューによって構成されたもの。タイトルは、「重要なことや斬新な発想は、あらかじめ予測される成果を求める会議や仕事からではなく、そのコーヒー・ブレイクの時間にある、とりとめのない会話から生まれる」という考えから生まれた。

 映像に登場するのは、世界の第一線で活躍しているキューレーター、アーティストたち。アーティストたちへのインタビューは、ダニエル・ビュレンがアートに興味を持つようになったきっかけに関する質問から始まり、ローレンス・ウイナー、マリーナ・アブラモヴィッチ、ハミッシュ・フルトンらが、いまから20年以上前にどのような考えをもってそれぞれの活動に取り組んでいたのかを垣間見ることができる。
 
 現代美術センターCCA北九州がオープンした1997年頃は、世界で数多くの現代美術の展覧会やプロジェクトが行われるようになり、美術館でも現代美術の展覧会が多数開催されていった。同時に、「アート」にとどまらず、分野を超えて活動していくことの重要性が高まっていた時代でもあり、CCAではその疑問に対しての答えや考えを実践し、対話をしていく場として、また様々な事柄や試行を同時に進める場として始まった。

 2020年は、私たちを取り巻く多くの事が変化を免れることのできない状況にあり、アートの世界もまた、かつてない変化のなかにある。今回初公開となる『コーヒー・ブレイク』は、いまでは数えきれないほど行われているビエンナーレやトリエンナーレ、展覧会、アートのプロジェクトについて、一度立ち止まって再考するきっかけを与えてくれるだろう。