EXHIBITIONS

津田道子「トリローグ」

2020.07.10 - 08.08

Installation view at in number, new world at Ashiya City Museum of Art and History

 映像などからなるインスタレーションやパフォーマンス作品を制作するアーティスト・津田道子の個展がTARO NASUで開催される。

 津田は1980年神奈川生まれ、東京芸術大学大学院映像研究科で博士号を取得。映像の特性に基づき、また鑑賞者を展示の要素に取り込むインスタレーションの制作を行う。近年は、ダンサー・振付師・神村恵とユニット「乳歯」を組み、パフォーマーとしても活動している。主な展覧会に、あいちトリエンナーレ2019 情の時代(西町会館・四間道場 伊藤家住宅、愛知)、「Arts Towada十周年記念 インター+プレイ展 第1期」(十和田市現代美術館、2020〜2021)、「六本木クロッシング2019展:つないでみる」(森美術館、東京)などがある。

 津田は、空間把握と時間把握に関わる知覚の操作によって人間の認識能力の危うさや、それうえに垣間見ることのできる幻想の豊饒さについて考え続けてきた。「誰かの知覚が把握した空間」という、つねに鑑賞者の視線と動作によって揺らぎ続ける不可視の存在を示唆する津田の作品は、変化し続ける仮想空間の「記憶」を「記録」としてとらえる装置の機能を持つ。

 本展では、鏡や映像、テキストピースといった、これまでも津田が好んで用いてきた素材を組み合わせた新作インスタレーションを発表。今回の展覧会タイトルに込められた「三者対話」という言葉の意味をより深く考えさせる、参加型・体験型の展示となる。