EXHIBITIONS

絵画のミカタ

5人のアーティストとみる群馬県立近代美術館のコレクション

2020.06.27 - 08.23

鬼頭健吾 cartwheel galaxy 2019 個人蔵  撮影=木暮伸也 写真提供=rin art association

 群馬県立近代美術館は、通常とは違った視点からコレクションの絵画作品を紹介する展覧会を開催。現代作家の牛嶋直子、門田光雅、鬼頭健吾、佐藤万絵子、原游(はら・ゆう)の5人を迎え、それぞれの作品と同館の収蔵品から選び出した絵画を併せて展示する。

 5人は同じ絵画という表現分野において制作活動を続ける作家たち。しかし絵画に向き合う理由は様々で、牛嶋にとっては画面に描くモチーフや表現方法の探求であり、門田は絵具の質感や筆の動きと色彩との関係性を模索している。

 鬼頭は絵具とキャンバスという制約から逃れ、あらゆる既製品を使って色とかたちを表現。反対に原は、木枠に張られたキャンバス上に置かれた絵具という、絵画の物質としての側面に着目している。そして佐藤は、絵具などの物質からイメージが立ち上がる瞬間をとらえ、絵画の始原に迫るべく、空間全体に作品を展開している。

 本展では、5人のアーティストが群馬県立近代美術館のコレクションから選んだ作品を、それぞれの自作とともに展示。作品を選んだ理由や着眼点を紹介し、日々絵画と向き合うアーティストの見方や感じ方を知ることで、さらに多様性に満ちた奥深い絵画の魅力に迫る。