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馬嘉豪 個展「燎(リャオ)」

2020.05.19 - 06.14

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 中国・西安出身の現代美術家、馬嘉豪(マ・ジャホウ)の個展が開催。本展では、人を象った数千個に及ぶ既製のフィギュアを固めた《インドボタイジュ》や、ノートルダム大聖堂をモチーフにしたミクストメディア作品、制作に1年を要した2メートル超の大作《地獄の門》を発表する。

 兵馬俑からパンデミックまでを背負い、大量の人口の下に存在する問題や矛盾を問う馬嘉豪。18歳に至るまで反日教育を受け続け、祖国の違和感や国家間のあり方に疑問を抱き、日本への在留を果たした弱冠23歳のアーティストだ。

 主な受賞歴に、第4回CAF賞入選、第22回岡本太郎現代芸術賞入選、多摩美術大学福沢一郎賞受賞など。2018年の初個展「霾(PM2.5)」(TAV GALLERY、東京)では、鑑賞者にマスクを装着してもらい、大気汚染のPM2.5の香りや煙を空間内で再現するといった先鋭的な展示に挑戦した。

 本展タイトルの「燎(リャオ)」は、野原に広がった火は一瞬で広がっていくことを意味する四字熟語「燎原之火(りょうげんのひ)」から引用されたもの。相次ぐ文化浄化に追悼の意を重ねながら、表現の自由と政治性が喚起されうる作品、国家間のあり方を問う作品を提示する。