EXHIBITIONS

淺井裕介 個展「なんか/食わせろ」

2020.03.07 - 04.04

空から大地が降ってくるぞ 2019 WULONG LANBA ART FESTIVAL 2019(中国、重慶)での展示風景 © Yusuke Asai

淺井裕介 すべての場所に命が宿る@牡鹿のスケッチ 2019 Reborn-Art Festival 2019での展示風景(宮城県石巻市) Photo by Takehiro Goto Courtesy of Reborn-Art Festival 2019 © Yusuke Asai

目にみえないものをみるために 2019 Photo by Ichiro Mishima © Yusuke Asai

 土、水、埃、小麦粉、テープ、ペンなど身近な素材を用い、あらゆる場所に奔放に絵を描き続けるアーティストの淺井裕介が、ギャラリーでの4年ぶりとなる個展を開催する。

 淺井は1981年東京都生まれ。角砂糖の包み紙やコースターの裏に描いた小さなドローイングから、室内を覆い尽くすような巨大な壁画、第三者との共同作業を交えた屋外の大規模プロジェクトまで、展示場所や環境にしなやかに呼応するように、様々なスケールの作品を手がけている。

 作品のモチーフとなるのは、植物、動物、人間、また動植物と人間のハイブリッドを思わせる神話的なイメージ。それらが画面に隙間なく併置され、大きな生き物のなかに入れ子状に小さな動植物が現れるなど、生態系の構造を表すかのように、細密さをもって描かれる。

 ここ数年間の淺井は、ユーラシア大陸を巡る旅の道中に描いた数多のドローイングや、中国・重慶で手がけたドーム状の天井壁画、北アイルランドや宮城県石巻市、福島県猪苗代町での泥絵などに取り組み、各地での制作過程で、「野生」について多くを学び、思考を深めてきたという。

 本展では、野生の叫びや、本能的な言葉ともいえる「なんか/食わせろ」をキーワードに、最新のドローイングおよびペインティングを発表する。