EXHIBITIONS

兵庫県立横尾救急病院展

2020.02.01 - 08.30

ポスター(デザイン:横尾忠則)

横尾忠則 想い出劇場 2007年 個人蔵(横尾忠則現代美術館寄託)

横尾忠則 突発性難聴になった日 2019 作家蔵

横尾忠則 エジソンと点滴 2018 作家蔵

 美術家・横尾忠則の肉体と生活・創作との関係を探るべく、横尾忠則現代美術館では「兵庫県立横尾救急病院」を期間限定で開院。五感を通じて学んだ幼少時代から老いを見つめる現在まで、実生活や創造の現場における横尾の肉体に対する意識を探る試みとなる。

 兵庫県立横尾救急病院は、頭や心よりも肉体感覚を通して得られるものに信頼を置く横尾の生き方を基本理念に、眼科、小児科、外科など様々な診療科を設置。横尾の絵画、版画、ドローイング、著書や愛読書といった幅広い作品と資料から、来院者の肉体との付き合い方を見つめ直す機会を提供する。

 怪我や病気は、たんに忌むべき存在ではなく、ときに人生の危機を救い、自己の生活や芸術を見つめ直すきっかけを与えてくれるものでもあったという横尾。同院の特色のひとつである入院病棟では、喘息、不眠、骨折、帯状疱疹、顔面神経麻痺など大小様々な病歴を持つ横尾の「病気」にまつわる作品や、病床での日記、入院中のスケッチなどを紹介し、作家が直面する難聴や視力低下といった肉体の変化にも目を向けて、老いと創造の関係を探究する(アフター・コロナに向けた横尾忠則のアイデアを反映し、内容を一部アップデート)。

※横尾忠則現代美術館は6月2日より再開し、本展の会期を8月30日まで延長して開催。来館にあたっての注意事項、最新情報は公式ウェブサイトにて案内。