EXHIBITIONS

水戸芸術館開館30周年記念事業

磯崎 新-水戸芸術館 縁起-

 建築家の磯崎新が活動の節目として、自らが手がけた美術館設計を振り返る展覧会シリーズ「縁起」。初回のハラ ミュージアム アーク(群馬)に続き、その第2弾が水戸芸術館で開催される。

 磯崎は1931年大分県生まれ、54年東京大学工学部建築学科卒業。丹下健三に師事し、63年に建築事務所「Arata Isozaki & Associates」を設立。国内外で多数の建築設計に携わり、主な作品に大分県立中央図書館(現・アートプラザ、1967)、つくばセンタービル(1983)、ロサンゼルス現代美術館(1986)、カタール国立コンベンションセンター(2011)など。また建築批評や、美術展・建築展の企画を行うなど活動領域は幅広い。今年、「建築界のノーベル賞」として知られるプリツカー賞を受賞した。

 水戸芸術館は、音楽・演劇・美術の3部門からなる公立の複合文化施設として1990年に開館。磯崎は設計にあたって、人々が集う開放的な「都市広場」を基礎に、敷地の中心を約60メートルの正方形の広場とし、様々な特性を持つ芸術館の各施設を配置した。

 本展では、このような同館の設計コンセプトや経緯を資料を中心に紹介。なお、「縁起」展の第3弾は奈義町現代美術館で開催される。