EXHIBITIONS

フィリップ・パレーノ展

オブジェが語りはじめると

2019.11.02 - 2020.03.22

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 フランス・パリを拠点に活動するアーティスト、フィリップ・パレーノの日本初となる美術館個展が開催されている。

 パレーノは映像や彫刻、ドローイング、テキストなど多様な手法を用いて作品を制作。個々の作品の意味に依らず、展覧会を一貫したひとつのメディアとしてとらえ、一連の出来事が展開される空間を構築する。

 13年にパレ・ド・トーキョー(パリ)の2万2000平米のギャラリースペース全体を初めて使った大規模個展「この世の外ならどこへでも」を開催。これまでヴェネチア・ビエンナーレなどの国際展に多数参加し、16年にはテートモダン・タービンホール(ロンドン)のヒュンダイ・コミッションに選出された。

 本展は、旧世代の照明と最新の機械を用いた、パレーノの代表シリーズ「マーキー」や、マンガの吹き出しのかたちをした風船を天井に張りつけ、現代社会では語られない言葉を表した「吹き出し」シリーズなど、1994〜2006年にかけて制作された作品を再構成。また、1995年にワタリウム美術館とキュレター、ヤン・フートがコラボレーションした展覧会「水の波紋展」で制作された、氷の作品《雪だるま》を24年ぶりに再現展示する。