EXHIBITIONS

アルフレッド・ジャー「The Sound of Wind / 風の音」

アルフレッド・ジャー The Sound of Wind(部分) 2019

 アルフレッド・ジャーは1956年チリ・サンティアゴ生まれ、82年よりニューヨークを拠点に活動するアーティスト。写真とライトボックスを用いた作品、テキストや光を使ったインスタレーションなどで知られる。94年のルワンダ虐殺に取材した「ルワンダ・プロジェクト」など、多国籍あるいは無国籍ともいえる自身の生い立ちを生かした広い視野で、社会・政治的な問題を取り上げてきた。

 本展では、広島、長崎、福島、そして日本の現在を詩的な表現で伝える、立体と光の新作インスタレーションを発表。原爆投下を受けた日本が、後に原子力発電所を建設した歴史と、福島での事故を経て、いまなお原子力政策を続けている現状を考察する作品。

 なお本展と同時期に、SCAI THE BATHHOUSE(東京・谷中)で個展「Lament of the Images」(10月4日〜11月2日)が開催。2020年には、第11回ヒロシマ賞の受賞記念展が広島市現代美術館にて開催される予定だ。