EXHIBITIONS

大観・春草・玉堂・龍子 ―日本画のパイオニア―

2019.08.31 - 10.27

川端龍子 鳴門 1929 山種美術館蔵

横山大観 富士山 1933 山種美術館蔵

川合玉堂 早乙女 1945 山種美術館蔵

菱田春草 釣帰 1901 山種美術館蔵

川端龍子 華曲 1928 山種美術館蔵

 山種美術館が広尾開館10周年を記念し、同館のコレクションより近代日本画を代表する4人の画家、横山大観、菱田春草、川合玉堂、川端龍子の作品を一堂に展示する。

 伝統をふまえながら新しい時代に即した絵画を模索し、日本画の発展を導いた4人の画家。大観と春草は日本美術院において、様々な技法や表現を試みることで革新的な日本画を生み出し、玉堂は官展を発表の場に、日本画の風景表現の新境地を拓いた。そして龍子は、再興日本美術院を脱退して自ら主宰する青龍社を創立し、大画面の迫力ある作品で画壇にインパクトを与えた。

 本展では、近代日本画のパイオニアとして画壇を牽引した4人の画業に焦点を当て、近代日本画の歩みをたどる。さらに、山種美術館創立者・山﨑種二の希望によって企画された、晩年の大観、玉堂、龍子の3人による展覧会「松竹梅展」にもそれぞれの交流にも注目。同展の出品作全点を展示するとともに、南画とやまと絵を融合させた大観の《作右衛門の家》、光や空気の描出する「朦朧体(もうろうたい)」に挑んだ春草の代表作《釣帰(ちょうき)》、田園の情景を生き生きと表した玉堂の《早乙女》、第1回青龍展に出品された龍子の《鳴門》など、珠玉の作品を紹介する。