EXHIBITIONS

ALLNIGHT HAPS 2019前期「PORTABILITY」

東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)
2019.06.01 - 09.30

長門あゆみ harboring -鯨を抱く- 2019 麻縄、単管パイプ、木舟、映像

西永怜央菜 私の家族のはなし 2019 インスタレーション

須賀亮平 凪の国 2019 映像57分

 若手キュレーター、アーティストの養成を目的とする「ALLNIGHT HAPS」。2019年度の前期では、京都と秋田を拠点に活動するキュレーター・藤本悠里子の企画による展覧会「PORTABILITY」が開催されている。

 本展に参加するのは、東北在住時から行う捕鯨研究を継続しながら、日本独特の漁法の発祥地である西日本を拠点にさらなる追究・彫刻表現の展開を目指す長門あゆみ、沖縄、東京、北アメリカなど環太平洋沿いに生きた先祖の足取りをたどり、自身の家族史を収集する西永怜央菜、北朝鮮船の漂着や地上イージスの配備候補地選定などにより、急速に変化する秋田の様相を異なる土地の風景と繋げて観察する須賀亮平の3名。

 藤本は、3名の作家と企画協力の新井優希らとともに、それぞれが拠点とする鳥取・沖縄・秋田・京都へ移動しながら、各所における営みの多様さを確かめ、互いの活動、そして未来について言葉を交わした。
 
 本展は、「作品と対峙するウィンドウ越しのその場所から、別のローカルへと旅する」展覧会。3名の作家がそれぞれの暮らしの中から掬い取った同時代の営みをウィンドウの中に展示し、同時に作家・企画者による移動の記録をウィンドウの外に設置する。