EXHIBITIONS

印象派への旅 海運王の夢 バレル・コレクション

2019.08.07 - 10.20

エドガー・ドガ リハーサル 1874頃 バレル・コレクション © CSG CIC Glasgow Museums Collection

ウジェーヌ・ブーダン ドーヴィル、波止場 1891 バレル・コレクション © CSG CIC Glasgow Museums Collection

フィンセント・ファン・ゴッホ アレクサンダー・リードの肖像 1887 ケルヴィングローヴ美術博物館 © CSG CIC Glasgow Museums Collection

ピエール・オーギュスト・ルノワール 画家の庭 1903 ケルヴィングローヴ美術博物館 © CSG CIC Glasgow Museums Collection

サミュエル・ジョン・ペプロー バラ 1900-05頃 バレル・コレクション © CSG CIC Glasgow Museums Collection

イギリス・スコットランド最大の都市グラスゴー。ここで、船舶の売買で大成功し「海運王」と称されたウィリアム・バレルは、古今東西の美術工芸品など9000点にもおよぶコレクションを築いた。

 バレルが蒐集した作品は、1944年にグラスゴー市へ寄贈され、83年から美術館「バレル・コレクション」として一般公開。「大気汚染の影響が少ない郊外に作品を展示すること」「国外に持ち出さないこと」が美術館建設の条件であったことから、世界屈指のコレクションは長らく現地のみでの鑑賞に限られていた。

 本展は、同館の改装に伴い、奇跡的に実現した展覧会。エドガー・ドガの代表作《リハーサル》をはじめ、豊富なコレクションのなかから19世紀フランス絵画、オランダのハーグ派、「グラスゴー・ボーイズ」や「スコティッシュ・カラリスト」といったスコットランドの画家たちの作品全73点が日本初公開となる。

 さらに、同市のケルヴィングローヴ美術博物館よりフィンセント・ファン・ゴッホによる肖像画や、バレルと同時期に同じく海運業で成功を収めたウィリアム・マキネスが収集したオーギュスト・ルノワール、ポール・セザンヌなどの作品7点を加え、写実主義から印象派への流れをたどる。