EXHIBITIONS

篠田桃紅 余白

2019.06.07 - 07.19

篠田桃紅 、朝披 1970頃 鍋屋バイテック会社蔵

「水墨抽象画」によって真の美を探求し続ける美術家・篠田桃紅。幼少期より書に親しんだ篠田は、1956年に単身渡米し、「水墨の抽象画=墨象」と美術愛好家たちに高く評価された斬新な作品を発表。墨で自由に描く「水墨抽象画」を確立し、帰国後は、壁画やレリーフといった建築に関わる仕事、リトグラフや装丁を手がけるなど幅広く活動してきた。

 2015年の著書『一〇三歳になってもわかったこと』(幻冬舎)が50万部の大ベストセラーを記録。100歳を超えてなお、新たな表現に挑戦する生き方が注目され、随筆家としても活躍している。17年には、篠田の美意識が宿る暮らしと、その高い審美眼にかなったものを紹介する『桃紅一〇五歳 好きなものと生きる』(世界文化社)が刊行された。

 岐阜現代美術館は、そんな篠田の初期から新作までを所蔵。本展では日本独特の美意識である「余白」や「間」に注目し、桃紅作品の魅力を紹介する。