EXHIBITIONS

印象派への旅 海運王の夢

バレル・コレクション

エドガー・ドガ リハーサル 1874頃 © CSG CIC Glasgow Museums Collection

フィンセント・ファン・ゴッホ アレクサンダー・リードの肖像 1887 ケルヴィングローヴ美術博物館蔵 © CSG CIC Glasgow Museums Collection

ピエール・オーギュスト・ルノワール 画家の庭 1903頃 ケルヴィングローヴ美術博物館蔵 © CSG CIC Glasgow Museums Collection

ギュスターヴ・クールベ マドモワゼル・オーブ・ドゥ・ラ・オルド 1865 © CSG CIC Glasgow Museums Collection

アンリ・ル・シダネル 月明かりの入り江 1928 © CSG CIC Glasgow Museums Collection

現在のバレル・コレクションの外観 © CSG CIC Glasgow Museums Collection

 船舶の売買で財を成し、英国の海港都市・グラスゴーで「海運王」と呼ばれたウィリアム・バレル。1890〜1920年代にかけ、経済成長が著しかったグラスゴーで画商アレクサンダー・リードを始めとする画商から作品を購入し、古今東西の美術工芸品を収集した。

 1944年、バレルは数千点にものぼるコレクションを寄贈。その条件として、当時深刻な社会問題であった大気汚染の影響が少ない郊外にコレクションの作品を展示すること、また英国外には貸し出さないことを提示した。83年、グラスゴー市はバレルのコレクションを郊外のポロック公園内に移し、「バレル・コレクション」として一般公開。以降、近代名画を集めた世界屈指のコレクションと称され、多くの観光客を迎えている。

 本展では、フランス絵画の巨匠からスコットランドの知られざる画家の作品まで、バレル・コレクションが来日。エドガー・ドガの名作《リハーサル》をはじめ、出品作80点のうち76点が日本初公開となる。

 さらに、同市にあるケルヴィングローヴ美術博物館から、フィンセント・ファン・ゴッホ、ピエール・オーギュスト・ルノワール、ポール・セザンヌ、ギュスターヴ・クールベなど巨匠たちの作品も展示される。