特別陳列　お水取り

　東大寺の二月堂で行われる仏教法会「お水取り」。正式には修二会（しゅにえ）と呼ばれ、仏の前で罪過を懺悔、悔過（けか）することを目的に、天平勝宝4（752）年に東大寺の実忠和尚が初めて十一面悔過を執行して以来、1度も絶えることなく約1260年にわたって続けられてきた。

　現在は3月1日〜14日にかけて実施され、心身を清めた僧（練行衆［れんぎょうしゅう］）が十一面観音の前で宝号（ほうごう）を唱え、荒行によって懺悔し、天下安穏などを祈願する。

　本展は、東大寺でお水取りがおこなわれる時季にあわせて開催する毎年恒例の企画。実際に法会で用いられた法具や、歴史と伝統を伝える絵画、古文書、出土品などを展示し、お水取り（修二会）への理解が深まる一助となることを目指す。