EXHIBITIONS

ソフィ・カル「Parce que(なぜなら)」

2019.02.02 - 03.16

ソフィ・カル Sans enfants, sein(子供なし、胸) 2018 © Sophie Calle / ADAGP, Paris, 2019 Courtesy of Perrotin and Gallery Koyanagi Photograph: Claire Dorn

 見知らぬ人々が自室のベッドで眠る様子を撮影し、そこにインタビューを交えた《眠る人々》や、メイドとしてヴェネチアのホテルに滞在し、宿泊客の部屋の様子をとらえた《ホテル》など、写真やテキストによる作品で知られるアーティスト、ソフィ・カル。現在、原美術館では、カルが1999〜2000年に同館で行った個展「極限性激痛」の再現展示が開催されている(~3月28日)。

 これに並行してギャラリー小柳で開催される個展では、テキストと写真が融合する、カルの代表的な手法で構成された「Parce que」シリーズから新作9点を日本初公開。額装写真の前面にテキストが刺繍された布を垂らし、その布をめくると写真が現れる構造の本シリーズの作品は、「Parce que(なぜなら)」から始まるテキストで理由を示すことで、イメージだけでは見えてこない独自の視点や心境を垣間見せている。

 なお、六本木のペロタン東京にて個展「Ma mère, mon chat, mon père, dans cet ordre(私の母、私の猫、私の父、この順に)」(2月2日~3月10日)が同時開催される。