プーシキン美術館展──旅するフランス風景画

　17世紀のオランダで1つのジャンルとして誕生した「風景画」。画家たちはしだいに、神話や聖書の物語などの背景でしかなかった風景や自然そのものに興味を示し、身近な自然を愛したバルビゾン派によって豊かに花開いた風景画は、今日に至るまで様々な作家たちによって描かれている。

　本展では、珠玉のフランス絵画コレクションで知られるモスクワのプーシキン美術館より、17〜20世紀の風景画65点が来日。時代の展開や美術動向をたどりながら、モネが印象派の誕生前夜に描いた《草上の昼食》をはじめ、ルノワール、セザンヌ、ルソーなどの作品を紹介する。