EXHIBITIONS

東山詩織 個展「徒歩/網の目」

2026.10.10 - 11.08

《Qutside the storm》(2026)水彩、色鉛筆、卵テンペラ、和紙、パネル 60.5 × 73.0 cm ©︎Shiori Higashiyama

 東京・天王洲のANOMALYで、東山詩織の個展「徒歩/網の目」が開催されている。会期は11月8日まで。

 東山は1990年兵庫県生まれ。2013年に多摩美術大学絵画学科を卒業後、16年に東京藝術大学修士課程を修了。現在千葉県在住。人と人、人と環境とのあいだに生じる「境界」に着目し、自らを守るために外部とのあいだにどのような距離をつくるのかを、絵画を通して探ってきた。

 作品のためのリサーチでは、物語や個人的な体験談を起点に、武器や防具、陣形図、塀、フェンスや生垣、シェルター、遺構、テント、マットレスなど、人や物を隔て、守り、あるいは閉じ込める様々な構造やイメージを参照している。こうしたモチーフは、和紙や綿布などの支持体に、色鉛筆や水彩絵具、卵テンペラなどを用いて細密に描かれる。

 新作《Distance》(2026)では、人物のような形態とドローン、木々を思わせる円形のモチーフ、そして細い線が、縦横に走るグリッドと重なり合う。監視や軍事にも用いられるドローンは、ここでは鳥や昆虫、あるいは妖精のように画面のなかを漂い、植物や人物とともに風景を構成する一要素として現れる。また、画面を横断するラインやグリッドは、無数の隙間をもち、向こう側を見せながらも、こちら側と向こう側を隔てる「網の目」として現れる。

 本展では、東京オペラシティ アートギャラリーで開催された個展「project N 103 東山詩織」で発表された新作に、本展のために制作された最新作を加えて展示している。