EXHIBITIONS

ロバート・ロンゴ「Angels of the Maelstrom」

2026.04.16 - 06.17

展示風景

 Pace 東京で、ロバート・ロンゴによる個展「Angels of the Maelstrom」が開催されている。

 ロバート・ロンゴは1953年ニューヨーク州ブルックリン生まれ。現在、ニューヨークを拠点に活動している。75年にニューヨーク州立大学バッファロー校で美術学士号を取得。81年にニューヨークのメトロ・ピクチャーズで発表した木炭とグラファイトによるドローイングシリーズ「Men in the Cities」は、「ピクチャーズ・ジェネレーション」を象徴する作品として知られる。現在、作品はニューヨーク近代美術館、ホイットニー美術館、ロサンゼルス・カウンティ美術館、テート、ステデリック美術館など世界各地の美術館に収蔵されている。

 ロンゴにとって約30年ぶりの日本での個展となる本展では、新作および近作の木炭ドローイングと彫刻作品を展示。日本とアメリカの文化的影響や交流、そして両文化が作品形成にどのように関わってきたかを考察する。

 近年ロンゴは、アメリカ連邦議会議事堂襲撃事件やブラック・ライヴズ・マター運動など、メディアに登場するイメージへの関心を深めている。報道写真やインターネット上の抗議活動、社会的混乱、戦争のイメージをもとに、白黒のハイパーリアルな木炭ドローイングを制作し、権力や暴力、国家的神話の形成をめぐる考察を展開してきた。

 本展では、パウル・クレーの《Angelus Novus》に着想を得た作品群を紹介するほか、砕ける波、海に沈むクジラ、咲き誇る牡丹など、多様な象徴的イメージを通して、文化を横断する寓話的な神話や古代の原型を探究する。また、《無題(American Samurai)》と題された、大谷翔平を描いたドローイングを展示。加えて、トラの肖像や葛飾北斎にインスパイアされた波、山並み、花々を主題とした作品や、ジョン・F・ケネディ、ジャッキー・ケネディ・オナシス、エルヴィス・プレスリーを描いた新作ドローイングも発表している。