EXHIBITIONS

特別陳列

春日若宮おん祭の信仰と美術

2025.12.13 - 2026.01.18

国宝 若宮御料古神宝類 銅造狛犬 平安時代(12世紀) 奈良・春日大社

 奈良国立博物館 西新館で、特別陳列「春日若宮おん祭の信仰と美術」が開催されている。

 春日若宮おん祭は、春日大社の春日若宮(若宮神社)より若宮神を御旅所へ迎え、1日24時間にわたり様々な芸能を捧げる祭礼である。御旅所の若宮神のもとへ祭礼参加者が詣でる風流行列や、田楽、舞楽、猿楽などの神事芸能で知られる。平安時代の1136年(保延2年)に始まり、古儀の祭礼を守り続け、2025年で890年目を迎える。

 本展は、おん祭の歴史と祭礼、ならびに春日大社への信仰に関わる美術を紹介する恒例の企画となっている。精緻な技巧が凝らされた神宝をはじめ、近年行われた文化財復元の成果を展示。また、地域の住民が集い、春日曼荼羅を掛けて参詣する「春日講」についても取り上げる。今回の展示では、春日信仰にまつわる作品を通して、大和一国を挙げて行われたおん祭の様相を紹介する。展示件数は37件で、国宝2件、重要文化財1件を含む。