EXHIBITIONS
Acts of Care 第1期:マイヤ・タンミ『Octomom』
KANA KAWANISHI PHOTOGRAPHYで「Acts of Care 第1期:マイヤ・タンミ『Octomom』」が開催されている。
カナカワニシアートオフィス合同会社は、2025年2月22日から4月26日まで、KANA KAWANISHI PHOTOGRAPHY(西麻布)およびKANA KAWANISHI GALLERY(清澄白河)において、3会期にわたって展覧会「Acts of Care」を開催。
本展は、カティ・キヴィネン(ヘルシンキ美術館主任学芸員)と、ピルッコ・シータリ(インディペンデントキュレーター、元ヘルシンキ現代美術館館長)の2名のキュレーターが、第15回光州ビエンナーレ・フィンランド館のために企画した展覧会の日本巡回展を骨子としながら、アーティストによっては日本展のみの特別インスタレーションも実施。
フィンランドは北欧諸国でもっとも高齢化が進み、世界でも6番目に高齢化率が高い国だが、国連による世界幸福度報告書では7年連続1位を獲得。対して日本は、世界2位の高齢化率を歩みながら、世界幸福度ランキングはつねに最下位近辺をさまよい、進みゆく高齢化社会で幸せを実現していく姿勢において、対照的となっている。
しかし、子と親が互いに思いやり、属する集団で役割を担いながら、日々を営み、命をつなげていく行為は、世界共通であるばかりかすべての生物に共通する事象でもある。異常気象や情勢不安など、ケアの必要性が今後ますます高まりゆく現代社会において、目前に横たわる現実と、想像力を喚起させるアートの営みは、いかに響きあうか。
今回、韓国光州から東京への巡回を経て編み直されるフィンランド人アーティストら「優しい語り手」たちの表現が取り上げられる。
第1期では、KANA KAWANISHI PHOTOGRAPHYで、マイヤ・タンミによる個展「Octomom」を開催。マイヤ・タンミは1985年フィンランド・ヘルシンキ生まれ。アールト大学(ヘルシンキ)博士課程修了。あらゆる観点から物事の「根本的な真相」に迫るべく、科学者や他のアーティストたちと積極的にコラボレーションし、感情を揺さぶり、驚かせる作品を制作してきた。
本展で発表される《Octomom》は「オーディオ・ストーリー」「砂に投影されるプロジェクション」「産後まもない新生児を抱く母の肖像写真」の三要素で構成されるインスタレーションだ。科学者たちに「オクトマム」と名付けられた深海1,397メートルの母ダコは、53ヶ月間(4年7ヶ月)に及ぶ長い期間にわたり卵を抱き続け、抱卵期間として世界最長記録となった。フィンランド写真美術館の個展(2023)で初めて発表され、トゥルク美術館での個展(2024)、光州ビエンナーレ・フィンランド館(2024)での展示を経て、今回初めて国内で発表されるマイヤ・タンミのインスタレーション《Octomom》を見る。
カナカワニシアートオフィス合同会社は、2025年2月22日から4月26日まで、KANA KAWANISHI PHOTOGRAPHY(西麻布)およびKANA KAWANISHI GALLERY(清澄白河)において、3会期にわたって展覧会「Acts of Care」を開催。
本展は、カティ・キヴィネン(ヘルシンキ美術館主任学芸員)と、ピルッコ・シータリ(インディペンデントキュレーター、元ヘルシンキ現代美術館館長)の2名のキュレーターが、第15回光州ビエンナーレ・フィンランド館のために企画した展覧会の日本巡回展を骨子としながら、アーティストによっては日本展のみの特別インスタレーションも実施。
フィンランドは北欧諸国でもっとも高齢化が進み、世界でも6番目に高齢化率が高い国だが、国連による世界幸福度報告書では7年連続1位を獲得。対して日本は、世界2位の高齢化率を歩みながら、世界幸福度ランキングはつねに最下位近辺をさまよい、進みゆく高齢化社会で幸せを実現していく姿勢において、対照的となっている。
しかし、子と親が互いに思いやり、属する集団で役割を担いながら、日々を営み、命をつなげていく行為は、世界共通であるばかりかすべての生物に共通する事象でもある。異常気象や情勢不安など、ケアの必要性が今後ますます高まりゆく現代社会において、目前に横たわる現実と、想像力を喚起させるアートの営みは、いかに響きあうか。
今回、韓国光州から東京への巡回を経て編み直されるフィンランド人アーティストら「優しい語り手」たちの表現が取り上げられる。
第1期では、KANA KAWANISHI PHOTOGRAPHYで、マイヤ・タンミによる個展「Octomom」を開催。マイヤ・タンミは1985年フィンランド・ヘルシンキ生まれ。アールト大学(ヘルシンキ)博士課程修了。あらゆる観点から物事の「根本的な真相」に迫るべく、科学者や他のアーティストたちと積極的にコラボレーションし、感情を揺さぶり、驚かせる作品を制作してきた。
本展で発表される《Octomom》は「オーディオ・ストーリー」「砂に投影されるプロジェクション」「産後まもない新生児を抱く母の肖像写真」の三要素で構成されるインスタレーションだ。科学者たちに「オクトマム」と名付けられた深海1,397メートルの母ダコは、53ヶ月間(4年7ヶ月)に及ぶ長い期間にわたり卵を抱き続け、抱卵期間として世界最長記録となった。フィンランド写真美術館の個展(2023)で初めて発表され、トゥルク美術館での個展(2024)、光州ビエンナーレ・フィンランド館(2024)での展示を経て、今回初めて国内で発表されるマイヤ・タンミのインスタレーション《Octomom》を見る。