EXHIBITIONS

企画展

フジイフランソワ ムスヒ の つれ つら なり なり

フジイフランソワ オオゲツヒメノカミ 2015 個人蔵

 東大阪市民美術センターで「フジイフランソワ ムスヒ の つれ つら なり なり」が開催されている。

 フジイフランソワは静岡県生まれ。日本画家。愛知県在住。古典絵画を引用しながら、動植物や昆虫、八百万の神、付喪神、髑髏、妖怪などをモチーフに日本の伝統絵画と現代の技法、素材を自由に横断しながら制作してきた。神職の資格を持ち、雅楽奏者でもある。

 展覧会タイトルにある「ムスヒ」とは、天地や万物を生み出す神のことである。伊藤若冲や四条円山派などの江戸絵画を引用し、八百万の神々や妖怪、日本書紀の神話などをモチーフにしたフジイフランソワの絵画は、精緻でありながらユーモアを含んでいる。

 本展では、自然と人間や動植物とのつながり、太古の神々と人間とのつらなりを感じさせるフジイフランソワの日本画を紹介。日本の豊かな風土や歴史が育んできた自然や物に神性を見出し、神々と寄り添って生きてきた私たちの価値観を問い直す。