EXHIBITIONS

歌舞伎展

2024.11.23 - 12.22

歌川国貞(三代豊国) 御贔屓大山有滝壺 (公社)川崎・砂子の里資料館所蔵

 川崎浮世絵ギャラリーで「歌舞伎展」が開催されている。

 江戸時代、大衆が熱狂した歌舞伎。数々のスター役者を輩出し、名作・名場面が生まれた。浮世絵は歌舞伎の世界を描き出し、庶民が気軽に手元で楽しめる役割を果たす。

 本展では、歌舞伎の名場面や役者の姿を題材にした「歌舞伎絵」を、とくに歌舞伎が爛熟期を迎えた江戸時代後期の作品を中心に紹介。

 この時期に活躍していたのは、葛飾北斎、歌川国貞(三代豊国)、歌川国芳といった、浮世絵界を代表する絵師たちだ。彼らの歌舞伎絵のなかには、感動的な名場面、人気役者たちの表情やポーズが、生き生きと躍動的に描き出されている。

 また、たんなる芝居絵、役者似顔絵ではなく、歌舞伎の物語や演出を名所・草花・干支などに擬えた「見立絵」に見られる、絵師たちのウィットも見どころとなっている。