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六本木六軒:ミケーレ・デ・ルッキの6つの家

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 21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー3で「六本木六軒:ミケーレ・デ・ルッキの6つの家」が開催されている。

 現代イタリアを代表する建築家・デザイナーでアーティストのミケーレ・デ・ルッキは、建築家として先鋭的な活動を続けるとともに、20年以上にわたって手仕事への情熱から創作活動に取り組み、新たなフォルムを探求し続けてきた。マテリアルの選択から仕上げにいたる数多くのプロセスにおける絶え間ない実験。その芸術を生成させる力は同時に、デ・ルッキが建築の新たな概念を思考・定義する原動力となっている。本展では、デ・ルッキの彫刻「ロッジア」シリーズから6作品を初公開。

 発端は2018年。21_21 DESIGN SIGHTで交わされたデ・ルッキと三宅一生との対話をきっかけに始動した本展は、ギャラリー3の空間のためのプロジェクトであり、会場には木製3点、ブロンズ製3点の「ロッジア」=6つの家(セイ カーゼ)がヴィクトル・コサコフスキー監督による映像作品と、制作過程をとらえた映像とともに展示。デ・ルッキは、会場のある六本木の地名がかつて存在した6軒の武家屋敷に由来するという一説を知り、6つの家の彫刻作品とのあいだに偶然の一致を見出し、本展を「六本木六軒」と名づけた。

 デ・ルッキにとって「ロッジア」は、人が生きる空間をイメージするための自由な旅のようなもので、パッケージ化された建築の概念から離れ、外の世界を採り入れる透過性のある環境の探求である。

 本展は、実在する場所について考えるひとつの方法であり、人々が他者と、都市と、あるいは自然とともに生きる助けとなる、健全な建物とはなにかを模索する場となっている。