EXHIBITIONS
篠田桃紅 桃紅の書く線
岐阜現代美術館 桃紅館で「篠田桃紅 桃紅の書く線」が開催されている。
篠田桃紅は、1956〜58年の渡米以前から文字の解体や文字を超えた線の形象を追求し、抽象表現に取り組んだ。空間や余白を生かしつつ、書で培い、得た筆法に裏打ちされた墨の線は、平面的な画面においても視覚的な広がりと奥行きを生み出している。
桃紅にとって墨で線を書くということは、「截りながら集中するということそのもので、余白に心のはたらきをこめていなければならず」、そして「墨は、塗るということには適さない。書くことのために墨はつくられたものだから、書く、という一回性のしぐさの積み重ね」でなければならないと述べている。
墨の滲みやかすれなどの墨跡に変化のある線や、一気に画面を截るような鋭い線など、桃紅の書く墨の線はつねに、時間と空間にかかわった線といえる。「性のない筆」と桃紅が呼んでいた、扱うことが難しい長鋒筆(穂の長い筆)と、自分の意図を軽く超える墨と向きあい、約80年の長き創作活動のなかで様々な線を書いてきた。
本展では、桃紅の書く「線」の表現に注目する。
篠田桃紅は、1956〜58年の渡米以前から文字の解体や文字を超えた線の形象を追求し、抽象表現に取り組んだ。空間や余白を生かしつつ、書で培い、得た筆法に裏打ちされた墨の線は、平面的な画面においても視覚的な広がりと奥行きを生み出している。
桃紅にとって墨で線を書くということは、「截りながら集中するということそのもので、余白に心のはたらきをこめていなければならず」、そして「墨は、塗るということには適さない。書くことのために墨はつくられたものだから、書く、という一回性のしぐさの積み重ね」でなければならないと述べている。
墨の滲みやかすれなどの墨跡に変化のある線や、一気に画面を截るような鋭い線など、桃紅の書く墨の線はつねに、時間と空間にかかわった線といえる。「性のない筆」と桃紅が呼んでいた、扱うことが難しい長鋒筆(穂の長い筆)と、自分の意図を軽く超える墨と向きあい、約80年の長き創作活動のなかで様々な線を書いてきた。
本展では、桃紅の書く「線」の表現に注目する。