川勝小遥「ふたつの光と散歩道」

　DDD ART 苑で、アートプロデューサー・川勝小遥による10年ぶりの個展「ふたつの光と散歩道」が3日間限定で開催される。

　今回の題材となるのはカブトムシのオスとメスのラブストーリーで、自身が幼少期に経験した体験をもとに展開される本展は、暗がりのなかで燈されるジオラマ群やドローイングを鑑賞することで、川勝の内的空間を追体験するだけでなく、鑑賞者次第で解釈が異なるインタラクティブな作品だ。

　川勝はこれまで、ムダ毛に対する固定観念を風刺した「ネオジャパニー'sスター誕生」や、人間の価値や優劣をDNAの売買レートといういたずら的に表現した「DNA @the girl's room」など、既存の価値観に疑問を呈するインスタレーション作品や展覧会を多く企画してきた。

　本展は、これまでとは異なり、個人としての居場所を再確認する「ゼロ地点」のような空間とが広がる。