EXHIBITIONS

菅原道真公1125年 太宰府天満宮式年大祭記念

神戸智行 ―千年を描く―

2024.07.06 - 09.08

神戸智行 千年後の未来(部分) 2023 太宰府天満宮蔵

 岐阜県美術館で、菅原道真公1125年 太宰府天満宮式年大祭記念「神戸智行 ―千年を描く―」が開催される。

 神戸智行は1975年岐阜市生まれ。1999年に多摩美術大学美術学部絵画学科日本画専攻を卒業し、2001年に同大学大学院 美術研究科博士前期課程絵画専攻 日本画 領域を修了した。08年に文化庁在外研修員として、1年間のボストンでの研修を経る。おもな展覧会は、「クロスアート2 The 7 top runners ARTのメリーゴーランド」(岐阜県美術館、2009)、「DOMANI ・明日展 未来を担う美術家たち<文化庁芸術家在外研修の成果>」(国立新美術館、2010)、「“INNOCENT WORLD TOMOYUKI KAMBE EXHIBITION」(ジャパン・クリエイティブ・センター、2013)、「日本画の逆襲」(岐阜県美術館、2017)など。小さな生き物の姿に人間の営みを投影した繊細な表現で知られる。

 太宰府天満宮は、学問・文化芸術の神として知られる菅原道真公の御墓所の上に創建され、天神信仰の聖地として、また全国12000社の天満宮の総本宮として歴史をかさねてきた。2027年には道真公が天神さまとして祀られて1125年を迎える。この節目となる式年大祭に向けて同宮では、2023年から御本殿の大改修をはじめ、文化財の調査、境内の整備等を進めている。

 神戸から式年大祭の年に太宰府天満宮に24面の襖絵が奉納されるのを記念して、本展では、本襖絵の原画および太宰府天満宮コレクションに岐阜県美術館の所蔵品をあわせて紹介する。また神戸は、太宰府天満宮が美術家を招聘して太宰府や神道をテーマに滞在制作してもらう「太宰府天満宮アートプログラム」の第7回目(2011)に選ばれている。東日本大震災の発生した3月11日に境内で梅のスケッチをしており、その時の体験を反映した作品が《一瞬の永遠》だ。

 同作品をはじめ、太宰府天満宮が10年以上の歳月をかけて神戸をサポートし、収蔵してきた作品群を一堂に展覧。さらに、2012年から担当してきた、博多の和菓子店「鈴懸」の季節と干支の掛け紙33点と包装紙2点の原画も紹介する。