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「やわらかくて、かたい」上原修一 銅版画作品展

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 東京アートミュージアムで、上原修一による銅版画作品展「やわらかくて、かたい」が開催されている。

 上原は1963年長野生まれ、1986年明治大学文学部卒業。吉田克朗に師事し美学校にて銅版画を学び、現在は美学校銅版画工房講師を勤める。

 銅版画は製版と刷りを経て間接的にイメージを表現する行為であるが、そのプロセスにおいて作家の意図・計画から大きく外れた状況にしばしば遭う、と上原は言う。上原は制作途中のコントロール出来ない「偶然」の状況を受け入れることを厭わない。むしろ、その即興性との協奏を自らの「必然」の技法へと繋げる工夫を楽しみ、そこに見えてくる、彼自身の想像力を遥かに超える新たな「表現」の可能性を追い求める。

 本展では、銅が持つ柔らかさと硬さのバランスを介さなければ顕せない「銅版画」の世界を見ることができる。