須藤由希子展「旅 ─ チューリッヒ」​

　小山登美夫ギャラリー天王洲で須藤由希子の個展「旅 ─ チューリッヒ」​が開催されている。
　
　須藤由希子は1978年神奈川県生まれ。2001年多摩美術大学美術学部デザイン学科グラフィックデザイン専攻卒業し、現在神奈川県で制作活動を行なっている。古い家や庭、駐車場に生えた雑草、小学校のプールなど、日常生活のなかで心を揺さぶられた景色を描いた作品を制作している。須藤は「絵は心を写すもの」「（自分が生まれ育ち、生活する場所のなかで）美しいものを探すことはいま現在の状況を認め、愛すること」と語っており、作品において表現と作家の心、アイデンティティが密接につながっている。

　須藤は主に日本の住宅街をモチーフとしているが、本展では2019年にスイスで個展を行った際に訪れたチューリッヒの街並みを描いた新作が紹介されている。