EXHIBITIONS

生誕100年 回顧展 石本 正

石本正 のれん 1970 個人蔵

石本正 鶏頭 1974 浜田市立石正美術館蔵

石本正 艶 1995 浜田市立石正美術館蔵

 京都市京セラ美術館で「生誕100年 回顧展 石本 正」が開催される。

 石本正(1920〜2015)は島根県浜田市生まれ。京都市立絵画専門学校で日本画を学び、その後ヨーロッパの中世美術も広く研究。現代を生きる自分にしか描くことのできない新たな日本画を模索し、確立した情熱的でリアリティーあふれる舞妓や裸婦像は、戦後日本画の人体表現に新風を吹き込んだ。とくに女性を「至上の美」ととらえ、永遠のテーマとして追求した。

 本展では、石本正の個人美術館である浜田市立石正美術館の門外不出の作品を含め、全国から集めた代表作など計約140点を一堂に公開し、青年時代から75年にも及ぶ画業の全容を振り返る。没後のアトリエで新たに見つかった素描や絶筆となった未完の《舞妓》も展示。地位や名声を求めることなく、最期の瞬間まで絵画一筋に生きた石本の生涯と創作の原点に迫る。