EXHIBITIONS
フェアトレード 現代アート産業と製陶業をめぐって
上田勇児・梅津庸一
Kanda & Oliveiraは、上田勇児と梅津庸一のふたりを迎えた展覧会「フェアトレード 現代アート産業と製陶業をめぐって」を開催する。
上田は1975年滋賀県生まれ。「日本六古窯」のひとつに数えられる信楽で作陶を続けてきた。約10年前に村上隆と出会って以降は、主にギャラリーで作品を発表。上田の作品は伝統的な器の系譜を引き継ぎながらも、素材のポテンシャルを限界まで引き出そうとしており、それによって器としての「実用性」がそぎ落とされ、現代美術における「オブジェ」としても機能する焼き物に仕上がる。
梅津庸一は1982年山形県生まれ。「美術とは」「つくるとは何か」という根本的な問いに様々な角度から挑んできた。絵画、パフォーマンスを記録した映像をはじめアートコレクティブ「パープルーム」の主宰、非営利ギャラリーの運営、キュレーション、テキストの執筆とその活動は多岐に及ぶ。近年では相模原に加えて、信楽にも拠点を構え、陶芸に注力。昨年、信楽で開催した「窯業と芸術」は製陶所や作家、町の人々との結節点を見出す試みだった。
本展は梅津が企画し、自ら会場を構成。本展の趣旨を以下に述べている。
「最初に言っておくが本展は『フェアトレード』、つまり美術における等価交換を標榜する展覧会ではない。等価交換などそもそもあり得ない。けれども作家とギャラリーの関係、そして美術や陶芸の普段は見えてこない下部構造を見直す機会を設けたいというかねてからの思いを実現すべくこの展覧会は組織された。本展は陶芸と美術の造形的、美学的な追求に終始するのではなく、制度や産業としての美術や陶芸の現在の状況をインタビュー動画なども交えながら紹介したい。また本展は昨年の夏に僕が信楽で開催したセルフ芸術祭『窯業と芸術』の流れを汲む企画であると同時に、僕と上田さんの『いつか一緒に展示がしたいね』というふんわりとした約束を実現させたものでもある」。
上田は1975年滋賀県生まれ。「日本六古窯」のひとつに数えられる信楽で作陶を続けてきた。約10年前に村上隆と出会って以降は、主にギャラリーで作品を発表。上田の作品は伝統的な器の系譜を引き継ぎながらも、素材のポテンシャルを限界まで引き出そうとしており、それによって器としての「実用性」がそぎ落とされ、現代美術における「オブジェ」としても機能する焼き物に仕上がる。
梅津庸一は1982年山形県生まれ。「美術とは」「つくるとは何か」という根本的な問いに様々な角度から挑んできた。絵画、パフォーマンスを記録した映像をはじめアートコレクティブ「パープルーム」の主宰、非営利ギャラリーの運営、キュレーション、テキストの執筆とその活動は多岐に及ぶ。近年では相模原に加えて、信楽にも拠点を構え、陶芸に注力。昨年、信楽で開催した「窯業と芸術」は製陶所や作家、町の人々との結節点を見出す試みだった。
本展は梅津が企画し、自ら会場を構成。本展の趣旨を以下に述べている。
「最初に言っておくが本展は『フェアトレード』、つまり美術における等価交換を標榜する展覧会ではない。等価交換などそもそもあり得ない。けれども作家とギャラリーの関係、そして美術や陶芸の普段は見えてこない下部構造を見直す機会を設けたいというかねてからの思いを実現すべくこの展覧会は組織された。本展は陶芸と美術の造形的、美学的な追求に終始するのではなく、制度や産業としての美術や陶芸の現在の状況をインタビュー動画なども交えながら紹介したい。また本展は昨年の夏に僕が信楽で開催したセルフ芸術祭『窯業と芸術』の流れを汲む企画であると同時に、僕と上田さんの『いつか一緒に展示がしたいね』というふんわりとした約束を実現させたものでもある」。