EXHIBITIONS

とうとうたらりたらりらたらりあがりららりとう

新宿歌舞伎町能舞台(旧新宿中島能舞台)ほか
2022.11.18 - 11.27, 2022.12.03 - 12.04

デザイン:岡崎真理子

 渡辺志桜里による企画・キュレーション展「とうとうたらりたらりらたらりあがりららりとう」が、新宿歌舞伎町能舞台で開催される。本展コキュレーターは卯城竜太、大舘奈津子(一色事務所)。

 最古の能の演目『翁』をベースにした本展は、「存在そのもの全て」だとされる「翁」、そして人間以外の存在「人外」が語る能に着目することで、独自の視点からの新たな自然観を探るもの。出展作家は、飴屋法水たち、石牟礼道子、エヴァ&フランコ・マテス、コラクリット・アルナーノンチャイ、小宮花店、小宮りさ麻吏奈、ザ・ルートビアジャーニー、動物堂、ピエール・ユイグ、ミセスユキ、渡辺志桜里。

 本展では、国内外のアーティストに限らず、食やインターネット、文筆家や演出家、動物の販売店や花屋など、多様な分野の表現者らの作品が、人間の歴史、環境、自然にまつわるファクトと結びつくことで、独自の世界観を提示する。

 なお会期中は石牟礼道子作の『不知火』を再編集した公演、文化人類学者らによるトークシリーズなど、多様なイベントも実施。いま幅広く議論される「エコロジー」の概念の再定義を図る。

 本展の企画・キュレーションを手がける渡辺志桜里は1984年東京都生まれ。2017年に東京藝術大学大学院を修了。独自の生態系やジェンダー的視点による天皇制など、自身の出自とリサーチに基づき、生の有機物などを展示物とすることで考察している。個展「べべ」(WHITEHOUSE、東京)をはじめ、「Dyadic Stem」(The 5th Floor、東京)、「久次良」(デカメロン、東京)への出品など、都内のオルタナティブ・スペースなどでの展示で頭角を表すいっぽうで、個展「Nipponia nippon」(SYP GALLERY、東京)や「ノンヒューマン・コントロール」(TAV GALLERY、東京)などコマーシャルギャラリーや、ワタリウム美術館主催の芸術祭「水の波紋展2021」にも参加。2022年、第7回「Women to Watch」に出展する候補アーティストに選出されている。

※新宿歌舞伎町能舞台など2会場で11月27日までの10日間開催された展覧会「とうとうたらりたらりらたらりあがりららりとう」は、12月3日・4日の2日間のみ延長。最新情報は公式ウェブサイトへ。