EXHIBITIONS

ガブリエル・シャネル展 Manifeste de mode

2022.06.18 - 09.25

ガブリエル・シャネル ドレス 1966年春夏 絹モスリン、グログラン
パリ、パトリモアンヌ・シャネル © Julien T. Hamon

ガブリエル・シャネル ドレスとジャケットのアンサンブル 1922-1928年 絹ジャージー
パリ、パトリモアンヌ・シャネル © Julien T. Hamon

ガブリエル・シャネル 香水「シャネル N°5」 1921年 ガラス、木綿糸、封蝋、紙
パリ、パトリモアンヌ・シャネル © Julien T. Hamon

ガブリエル・シャネル テーラードのジャケット、スカート、ブラウスとベルト 1965年春夏
ウールツイードと絹シェニール、手彩色のガラリット、絹ガーゼ
パリ、ガリエラ宮 © Julien T. Hamon

ガブリエル・シャネル 「2.55」バッグ 1955-1971年
羊革のキルティング、メタル、回転式の留め具
パリ、パトリモアンヌ・シャネル © Julien T. Hamon

シャネルのクリエイション、マサロ製作 バイカラー・シューズの原型 1960-1962年頃
子山羊革、絹サテン
パリ、パトリモアンヌ・シャネル © Julien T. Hamon

ガブリエル・シャネル イヴニング・ドレス 1971年春夏
絹モスリン、金糸のブロケード
パリ、パトリモアンヌ・シャネル © Julien T. Hamon

シャネルのクリエイション、ロべール・ゴッサンス製作 ベルト 1971年春夏
メタル、パート・ド・ヴェール、コスチューム・パール
パリ、パトリモアンヌ・シャネル © Julien T. Hamon

 20世紀でもっとも影響力のある女性デザイナーといわれるガブリエル・シャネル(1883~1971)。その仕事に焦点を当てる日本では32年ぶりの回顧展「ガブリエル・シャネル展 Manifeste de mode」が、三菱一号館美術館で開催される。

 婦人用の帽子デザイナーとしてキャリアをスタートさせたシャネルは、上流階級の社交界から感じ取れる自由な精神から着想を得て、1912年にフランスの港町ドーヴィルに、続いて1915年にビアリッツにブティックを構えた。

 初期のデザインは、19世紀の装飾的で身体を締め付けるファッションに対し、シンプルで動きやすく、機能的でありながらエレガントな美しさを追求。シャネルのシンプルかつ洗練された服は、着る人に実用性と快適さを与えながら、1920年代の活動的な新しい女性像の流行を先導した。軽い素材やモノトーンはシャネルのトレードマークとなり、自らの作品を着こなした姿は、現代においてもファッション・アイコンとしてそのスタイルを象徴している。

 本展は、ファッションの殿堂、ガリエラ宮パリ市立モード美術館およびパリ・ミュゼ主催の「Gabrielle Chanel. Manifeste de mode」展を、日本向けに再構成する国際巡回展。貴重な作品と資料により、シャネルのシック、シンプル、エレガン卜な世界を体感できる展覧会となる。

 本展では、シャネルのスーツの原型となる1920年代の衣装作品にはじまり、戦後に流行したシャネルのスーツ、リトル・ブラック・ドレスやイヴニング・ドレスなど、各時代を代表する服飾作品が集結。加えて、シャネル N°5の香水瓶、イヤリングやネックレスといったコスチューム・ジュエリー、また「2.55」バッグやバイカラーシューズの展示により服飾作品を引き立て、鑑賞者をシャネルのクリエイションの魅力へと誘う。

 さらに当時の記録映像も公開し、女性進出の時代に、服飾史にどどまらない社会的影響までを一堂に展覧する。