イ・ブル

　イ・ブルは1964年韓国・寧越（ヨンウォル）生まれ。弘益（ホンイク）大学校美術学校彫刻科卒業。20世紀の様々な社会史、政治史に言及するような作品を発表し、グローバル化以降のアートシーンにおいてアジアを代表する現代アーティストとして国際的に評価されている。機械と人間が融合したようなサイボーグや崩壊しそうな建築・都市模型など、ガラス、ビーズ、チェーンといったモダニズムを象徴する多様な素材を駆使した立体作品を制作。主な展覧会に「Projects 57: Bul Lee / Chie Matsue」(ニューヨーク近代美術館、1997)があり、ほかにもル・コンソルシウム（ディジョン、2002）、国際交流基金フォーラム（東京、2003）、カルティエ現代美術財団（パリ、2007〜08）などで個展を開催。99年の第48回ヴェネチア・ビエンナーレにて受賞歴がある。国内ではハラ ミュージアム アーク（群馬）に恒久設置作品が置かれており、森美術館（東京）にて「イ・ブル展：私からあなたへ、私たちだけに」（2012）が開催されたほか、あいちトリエンナーレ（2013）にも参加。