約1万3000年前に始まり紀元前2400年に至るまで、約1万年間にわたり続いた縄文時代。過剰な装飾が施された土器や、独特のフォルムを持つ土偶など、多様な芸術が生み出されたこの時代にハマる人々がいる。
今年7月に公開される映画『縄文にハマる人々』は、タイトルの通り、縄文にのめり込んだ人々のコメントによって構成されたドキュメンタリー映画だ。考古学や民俗学の専門家をはじめ、文化人やアーティスト、そして縄文に情熱のすべてを傾ける人々への取材を重ねた本作では、1000点近い縄文土器や土偶たちも登場する。
出演は、いとうせいこう(作家)、佐藤卓(グラフィックデザイナー)、小林達雄(國學院大学名誉教授)など約30名。監督は『ソラノ』(2005) 、『死なない子供、荒川修作』(2010)などを手がけた山岡信貴。ナレーションはパフォーマーとしても独自の存在感を放つ、「水曜日のカンパネラ」のコムアイが担当。コムアイは本作について「縄文なんて前すぎてよくわからないので、ファンタジーの世界になってるんですね、現代の私たちにとって。過去に未来を投影することは、人間の不思議な癖ですね」とコメントしている。
くしくも東京国立博物館で大規模な特別展「縄文―1万年の美の鼓動」が開催される本年。映画と展覧会で、縄文時代にハマってみてはいかがだろうか。