MUSEUMS / GALLERIES

下関市立美術館

山口
 下関市立美術館は1983年に開館。源平合戦終結の壇ノ浦、明治維新胎動の地として知られる関門海峡の東端、旧長府毛利藩5万石の城下町の入り口に位置する。周辺に毛利藩城下の面影をとどめる練塀や武家屋敷の長屋門のある町並み、毛利藩藩主の菩提寺で国宝仏殿のある功山寺や、郷土の歴史資料を保存・公開する下関市立歴史博物館などを擁する一帯は、歴史と文化の観光ゾーンになっている。

 収蔵品は、美術コレクターとして知られた下関出身の実業家・河村幸次郎のコレクションを基礎に、長府に生まれ、後に「近代日本画の祖」と称された狩野芳崖、日本画界の異才・高島北海、昭和の「戦後」洋画に足跡を印した香月泰男など地域にゆかりの深い人々の作品を柱とし、日本の近・現代を中心とする絵画や彫刻、古代オリエントの工芸品など多彩な内容となっている。