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EXHIBITIONS

ビアズリーの系譜 アールヌーヴォー、日本の近代画家たち

2022.11.19 - 2023.01.29

オーブリー・ビアズリー ダンサーへの報酬(『サロメ』挿絵より) 1894 熊本県立美術館蔵

オーブリー・ビアズリー 『イエロー・ブック』第1巻表紙 1894 下関市立美術館蔵

橋口五葉 此美人 1911 鹿児島市立美術館蔵

 特別展「ビアズリーの系譜 アールヌーヴォー、日本の近代画家たち」が下関市立美術館で開催される。

 19世紀末美術に特異な位置を占める画家オーブリー・ビアズリー(1872~1898)。イギリス・イングランド南部のブライトンに生まれたビアズリーは、ほぼ独学で美術を学び、日本の浮世絵の影響も受けながら、独自の様式を確立した。『サロメ』の挿絵をはじめ、その作品には退廃的かつ官能的な雰囲気が満ちており、ビクトリア朝のイギリス社会に賛否両論を巻き起こした。結核により25歳で亡くなったため、画家としての活動期は5年あまりと短いが、アールヌーヴォーやポスター芸術への貢献は特に大きい。主に出版物を通して伝えられたビアズリーの作品は、いまも広く人々を魅了している。

 本展は「ビアズリーとその周辺」「アールヌーヴォーへの波及」「日本の画家たち」の3章で構成。代表作『サロメ』を中心に作品・資料約25点によって、ビアズリーの耽美的な魅力を紹介するだけでなく、アールヌーヴォーなど同時代の美術と、西洋美術の受容期にあった日本の画家たちの作品・資料から、近代美術史のもうひとつの側面を読み解く(『サロメ』挿絵は、会期中一部展示替えあり)。