村上の目を通して巡る日本の美術史
本展のタイトルを日本語に直訳すると「村上隆流 日本の美術史」。その名の通り、4つに区切られたスペースで展示されている作品はすべて日本美術の古典的名作を村上ならではの新たな解釈を持って描かれたものばかりだ。
会場入り口すぐに展示されているのは、尾形乾山の《立葵図屏風》をモチーフとした《Re:尾形乾山の立葵図屏風》と、土田麦僊の《舞妓林泉》を村上流に描いた《Re:舞妓林泉》だ。金箔で覆われた画面のなかにリズムカルに並ぶ白、赤、ピンクの立葵と化したお花たちと、アニメの少女のような面立ちの舞妓の姿を前に、一気に村上ワールドに引き込まれてしまう。
