空山基による7メートルの《Sexy Robot》も登場。「GLOBAL POP UNDERGROUND」展が開幕

東京・渋谷のNANZUKAギャラリーが企画したグループ展「GLOBAL POP UNDERGROUND」が、7月4日に渋谷パルコ4階の「PARCO MUSEUM TOKYO」で開幕。「Underground」を切り口にした本展では、空山基や田名網敬一、ジェームス・ジャービスなど21人のアーティストの作品が展示。渋谷パルコ1階のスペイン坂広場には、空山基によるパブリック・アート作品《Sexy Robot》も登場した。

展示風景より、空山基《Sexy Robot》(2020)

 東京・渋谷のNANZUKAギャラリーがキュレーションしたグループ展「GLOBAL POP UNDERGROUND」が、7月4日に渋谷パルコ4階の「PARCO MUSEUM TOKYO」で開幕した。

展示風景より、中央は佐伯俊男《Ureshi Daruma》(2018)
展示風景より、右は田名網敬一《Space Walking》(2018)

 本展は、2019年にロサンゼルスとニューヨークのジェフリー・ダイチ・ギャラリーで開催された「Tokyo Pop Underground」のコンセプトを踏襲し、「Underground」を切り口に再構成したもの。空山基や田名網敬一、ジェームス・ジャービス、キャサリン・バーンハートなど、NANZUKAのグローバルなアーティスト21人が参加している。

 本展の意図について、NANZUKAの代表・南塚真史は次のように語っている。「60年代や70年代からコマーシャル系の仕事をしながら作品をつくってきた人は、『アートのためのアート』というファインアートのカテゴリーに入っていないと、日本でよく言われている。僕はこのような作家が好きだったので、東京でギャラリーをオープンしたときに、ファインアートに属さない作家の作品を取り扱い始めた」。

展示風景より、手前はハビア・カジェハ《Stacking Heads》(2020)
展示風景

 南塚はこう続ける。「そのような作家の作品を日本で発表するとき、日本の権威はどうせ理解しないだろうと思うので、海外のアートフェアやギャラリーで展示するなど、積極的に取り組んできた。その結果、海外の作家が評価し始め、リスベクトしてくれたのだ」。

 本展は、こうした流れのなかで、ここ3~4年でコマーシャルなアートシーンで活動し、現代美術の文脈でも評価され始めたアーティストたちを一堂に紹介するもの。南塚は「日本と海外のこのような作家たちを、ひとつの場所で展示する企画だ」と意気込む。

展示風景より、手前は空山基《Sexy Robot_life sizeseating model_B》(2018)
展示風景

 なお渋谷パルコ1階のスペイン坂広場には、空山基による高さ7メートルのパブリック・アート作品《Sexy Robot》も登場。18年のディオール・オムのランウェイで、空山が12メートルを超えた巨大な「セクシーロボット」を発表したことはまだ記憶に新しい。今回は、同じシリーズの大規模な作品を初めて一般公開するものだ。

 東京から発信され、世界的に評価されているポップ・アンダーグラウンドのアートシーンを、ぜひ足を運んで目撃してほしい。

編集部

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